インタビューその9 三本 裕子さん(A SEED JAPAN事務局長)

三本さん(左)と事務局スタッフの岸田ほたるさん(右)

熱意が溢れだし、行動が起きる

A SEED JAPANは地球サミット(国連環境開発会議)へ環境問題が進むともっとも影響を受ける次世代としての声を届けるキャンペーンがきっかけに、1991年に発足しました。国連の気候変動の会議などにむけて、これまで様々な青年によるディスカッションの場をつくり、啓発活動、提言活動、ムーブメントづくりをしてきました。現在ではロックフェスティバルで来場者参加型の環境対策活動を行ったり、民放などのマスメディアにCSRを提案するなど、環境・社会的不公正・市民参加をキーワードにおいた活動を多岐に渡って展開しています。

ここまで活動を拡大できたのは、青年一人ひとりの声を汲み上げ、熱意を爆発させるような組織風土があるからだと思います。メンバーからの企画提案こそがA SEED JAPANは主軸であり、熱意があふれ、形になるように経験のあるメンバーがサポートし、ともに問題解決のための戦略を練り、実現性を高めることが私たちのスタイルです。

かつて、一人の学生会員がお金の流れをエコロジーにしようと声を上げました。その学生は、多国籍企業の環境破壊を顧みない事業に疑問を持ち、その実態を調査しました。そして、多国籍企業のアカウンタビリティを一定のルールのもと整えるべく、国連持続可能な開発サミットにむけた提言活動まで展開したのです。

この活動がきっかけとなり、現在の「エコ貯金プロジェクト」(*1)が誕生しました。一つの志は脈々と受け継がれ、今日にまで至っています。学生でも熱意と問題意識、そして率直な行動さえあれば、賛同するメンバーは増え、活動が広がっていくのです。

問題の構造を見据え、変える

A SEED JAPANは、現場をもたない団体です。そして、「問題の構造を見据え、その根本原因を変更すること」をミッションの1つにしています。

例えば、私たちも活動をはじめた当初はロックフェスティバルでごみを拾っていました。けれど、ごみをポイ捨てし続ける人がいる限り、ごみの量は減らないことに気付き、来場者一人ひとりがごみをごみ箱まで持ってくるようなシステムと活動スタイルを作り上げました。ごみ問題以外にも、私たちは問題を引き起こす原因を分析し、構造を把握してから、企業などのセクターに「対話」をもって解決を働きかけます。

提言活動というと一見学生の方にはイメージし難いことかもしれませんが、A SEED JAPANのメンバーは学生であっても積極的に問題の分析に関わります。私も学生時代からA SEED JAPANで活動をしてきましたが、最初はミーティングで他のメンバーが何を言っているのかサッパリでした(笑)。なので、最初から全てができる訳ではありません。けれど、一度議論に飛び込んでみると、特に大げさな専門性がなくても、社会を変えるためにできることがたくさんあることに気づくことができると思います。

学生は社会の最も重要なアクターのひとつ!

学生が環境・社会活動をする効果は計りしれません。青年よりも上の世代は勇気づけられ、、これから一緒に社会を担っていく同世代の若者と同じ問題意識を共有し、巻き込んでゆくことによって、それを見ていた次世代の次世代の人たちにも影響を与えることができます。若い力で世の中を元気にしていく……。これってステキなことですよね。その意味で学生は社会の中で最も重要なアクターのひとつなのではないかなと思います。
「いまの社会システムに違和感を感じている」「同世代で社会に対して本音で議論できる仲間がいない」「問題を本気で解決したい!」という人、ぜひ一度A SEED JAPANの活動に参加してみてください。動かなければ、変わりません。「一人が動く。社会は変わる。」一緒に、青年パワーで社会を変えていきましょう。

※1エコ貯金プロジェクト http://www.aseed.org/ecocho/
エコ貯金とは、環境や人にやさしく、地域・社会のためになるお金の流れのこと。

環境・社会配慮型の金融を実現するために、大手金融機関の融資基準の変更を求めて金融機関への提言・対話を行い、預金者に対しては金融機関の社会的責任を基準に預金先を選択するよう呼びかける活動を実践





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