「世界を変える100人になろう」レポート

 今、大学生を中心とした10代後半~20代の若者の間で、「社会貢献ブーム」が起きています。中には、「社会貢献を仕事にしたい」と真剣に考える人も少なくありませんが、「社会貢献でメシを食う」のは簡単ではないのが現実です。このイベントは、「社会貢献」を視野に入れた「キャリアデザイン」について考えることを目的としています。
 プログラムの内容についてはコチラをご覧ください。

(C) Satoru Watanabe

 当日は、平日の昼間にも関わらず多くの若者が参加し、スピーカーに様々な質問を投げかけていました。以下にスピーカーの方々のコメントで、ポイントと思われる部分を抜粋してみました。(Youth-Acty!!編集部 伊藤)

米倉 誠一郎氏(一橋大学イノベーション研究センター長/教授)
■今年のヒット商品は、方やiPad、方やサントリーハイボール角や着せかえウォークマン。日本は30年前に逆戻りしてしまったのではないか。
■昔から日本のベンチャーは他の国と比較して質が低い(特にプロ意識)。そして社会的起業は普通のベンチャーよりも難しい。
■ソーシャルビジネスを進めていくために必要なことは以下の3つ。
(1)プロフェッショナリズム
(2)多様性(ダイバーシティ)を受け入れ、増加させる
(3)ビックピクチャーを描く
■日本の内向き志向は問題。もっと外に出ろ。
■日本は、弱いNPOが多すぎるが、連携しない。(皆が「お山の大将」でいたがる)

 ロバート・サイデル氏(アメリカン・エキスプレス・インターナショナル,Inc (日本) 社長)
<※今回のイベントのスポンサーは、アメリカン・エキスプレスでした。>
■日本はダイバーシティが低いと言われているが、逆に「共通の理解がある」という点では統一性(Unity)やチームワークという強みもある。
■日本の組織がダイバーシティを増やし、活用していくとしたら以下の3つがポイントになるのでは。
(1)女性
(2)違う考え方を持った人
(3)非営利組織と営利組織の間の人(両セクターを行ったり、来たりする人)
■利益追求ということと、社会貢献の境目がどんどんなくなっている。
■今は、最もエキサイティングな時代である。

 佐藤 大吾氏(NPO法人チャリティ・プラットフォーム 代表理事)
■日本は寄付文化がないのではなく、寄付する際のインフラ(特に金融のシステム)が整備されていないのが問題。その一つの例として、クレジットカードで寄付する際に、決済の手数料が非常に高いことが挙げられる。
■チャリティ・プラットフォームは、「信頼できるNPO」と企業やドナーとのマッチングを行っているが、「信頼できる」基準とは、①財務情報を公開している、②専従職員が最低1人いる、の2つ。
 ①財務情報をウェブサイトなどで公開したがらないNPOは多い。ある調査では、「寄付したくない」理由の1番は「何に使われるか分からない」ということだった。
 ②ボランティアは、「やめたいときに、やめる人」であり、やりたくないこともやるには職員が必要。企業に紹介するにも、昼間に連絡がつかないところは紹介できない。

 高山 靖子氏(株式会社資生堂 CSR部長)
■CSRの本丸は、企業の本業の実践による社会への貢献。例えば、資生堂では高齢者向けの美容セミナーを無償で実施している
http://www.shiseido.co.jp/corp/csr/activity/activity02.html
 これにより、高齢者の方々が生き生きとし、元気になれば、結果として医療費などの社会保障費の増大を防ぐことができる。
 また、これを化粧療法として有償のプログラム化し、ビジネスモデルとして展開している。→ http://www.shiseido.co.jp/corp/csr/activity/activity01.html

 藤原 豊氏(内閣府参事官(産業・雇用担当))
■雇用を生み出す受け皿として、政府はNPOや社会起業家などの「社会的企業」に期待しており、起業やインターンシップの支援を行っている。その受け皿として、最初に社会的企業を持ってきたのは官僚から見れば画期的だった。(政治主導の例)
 緊急雇用創造プログラム→ http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kinkyukoyou/koyou/honbun.pdf
 地域社会雇用雇用創造事業→ http://www.chiikisyakai-koyou.jp/
■学生の大企業志向や新卒採用に偏った企業の雇用戦略が大きな問題。中小企業は人手不足である。

 山本 繁氏(NPO法人NEWVERY 理事長)
■少子高齢化はもはや解決すべき問題ではなく、前提として考え、いかにソフトランディングさせるかにフォーカスすべき。
■少子高齢化の一番の問題は、社会保障費の増大。病気になって治療するコストよりも、病気にならないように予防するコストの方が低いので、もっと予防に力を入れるべき。(NEWVERYでは、中退を防ぐプログラムを作り大学に買ってもらう事業モデルを展開している。中退されて失う授業料よりも、プログラム導入のコストの方が低いというロジック→ http://www.newvery.jp/





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